よくある質問

Q ワイヤー加工ってどのような加工ですか?

A 直径0.2mmの真鍮ワイヤー線を使って金属を切断する加工です。
小学校の時に理科の実験や工作でやったニクロム線で作る「発泡スチロールカッター」で発泡スチロールを切断したり、凧糸を両手にピンと引っ張って持って粘土を切る感じに似ています。

Q ワイヤーカットの原理を教えてください

A 加工物である鉄のかたまりと真鍮ワイヤー線の間に放電を起こしてその電気的な衝撃で鉄を溶かし、放電場所を少し移動してまた放電し、その繰り返しで形になっていきます。

Q ワイヤー線の直径は0.2㎜だけですか?

A いいえ、ワイヤー線の直径は0.3㎜から0.01㎜までいろいろなサイズで、材質も真鍮、銅線、タングステン、真鍮亜鉛コーティングなど様々な種類のものが発売されています。その精度は±0.001㎜で出来ています。一般的に良く使われているものが真鍮の0.2㎜です。機械メーカーは一般的である真鍮の0.2㎜にあわせてチューニングをして発売されています。

Q カタ技術で使用しているワイヤー線の種類を教えてください。

A 弊社では様々お客様のご要望にお答えする為それぞれの機械の使用するワイヤー線の種類、線径を決めて専用機にしています。弊社の使用ワイヤー線は「真鍮0.25㎜」が1台「真鍮0.2㎜」が2台「真鍮0.15㎜」が1台でございます。使用ワイヤーを限定する事によりワイヤー線取替え段取りの時間短縮、機械加工特性の把握ができ、より良い製品作りに生かしております。

Q なぜ色々なワイヤー線の種類を用意しているのですか?

A ワイヤー線の直径によって加工速度や仕上がりが違います。一般的にワイヤー線の直径が大きいと条件を上げてどんどんスピードを上げて加工できますが仕上げやコーナーエッジは期待できません。ワイヤー径が細くなると条件を落として少しづつ細かい加工が出来ますので、エッジが出やすく仕上げ面も期待できますがスピードが出ないので加工時間がかかります。また、細いワイヤー線では板厚の大きな物は加工できません。

Q ワイヤーカット加工ではどんなものでも加工できますか?

A 基本的に通電する物であれば加工できます。よく加工するのは鉄、ステンレス、銅、アルミ、超硬と言った物の加工が多いです。プラスチックや接着剤、セラミックなどの電気を通さない物は加工できません。また、アルミではアルマイト処理をしているとアルマイト(酸化膜)が電気を通さないのでペーパーヤスリなどでアルマイト部分を削らないと加工できません。

Q ワイヤー線は何度も使うことが出来ますか?

A ワイヤー線を一度使用すると放電で消耗してしまい、繰り返しつかえないので使い捨てになります。使用されたワイヤーはリサイクルにまわされ、リサイクル工場でまた新しいワイヤーとして生まれ変わります。

Q 放電加工と言えば型彫放電加工もありますが、違いは何ですか?

A ワイヤー放電加工と型彫放電加工の大きな違いは品物の形状が底付きかどうかです。例えばボルトの穴とそのザグリがあった場合は、形状的に穴はワイヤー加工、ザグリは型彫放電加工になります。

Q ワイヤーカットの得意とする形状を教えてください。

A ワイヤーカットはワイヤー線をピンと張って加工しますので、家の柱のような形、即ち角柱や円柱、六角柱、パイプなど柱の形状の物や、逆にその柱がすっぽり入るような貫通穴の形状を加工するのが得意です。あと上下異形状といって、柱の上の形状と下の形状が異なる加工も出来ます。